「血尿が続く」「何度もトイレに行く」といった症状でワンちゃんが来院されました。
検査の結果、膀胱移行上皮癌(膀胱の悪性腫瘍)が疑われました。
膀胱移行上皮癌は、犬の膀胱に発生する悪性腫瘍の中で比較的多い腫瘍です。
初期には
- 膀胱炎のような症状
- 血尿
- 頻尿
- 排尿時の違和感
などがみられるため、慢性膀胱炎と区別が難しいことがあります。
特に、
- 治療しても血尿を繰り返す
- 抗生剤で改善しない
- 高齢で初めての発症した
などの場合には、腫瘍性疾患も考慮する必要があります。
診断には、
- 超音波(エコー)検査
- 尿検査
- 細胞診
- CT検査
などを組み合わせて評価を行います。

膀胱移行上皮癌は、発生部位によっては外科切除が難しいことも多く、
治療としては
- 内科治療
- 分子標的薬
- 抗がん剤治療
- 緩和治療
などを組み合わせながら管理を行います。
また、腫瘍の進行により尿道閉塞を起こすと、排尿できなくなり緊急対応が必要となることもあります。
当院では、画像検査を含めた評価を行い、腫瘍の状態や生活の質(QOL)を考慮しながら治療方針をご提案しています。
「血尿がなかなか治らない」「膀胱炎を繰り返している」などの症状がある場合は、早めの受診をおすすめします。
札幌市白石区北郷2条13-3-20
札幌総合動物病院きたごう院
獣医師 森文彦