犬や猫の誤飲・誤食は非常に多くみられるトラブルです。
人では安全な食べ物でも犬や猫にとっては中毒を引き起こす場合があります。
また、異物によって胃腸が閉塞してしまうことも。
「少量だから大丈夫だろう」と思わず、誤飲・誤食が疑われた場合は早めにご相談ください。
このような症状は要注意
* 繰り返し吐く
* 食欲がない
* 元気がない
* よだれが多い
* お腹を痛がる
* 下痢をする
* 震えやふらつきがある
* ぐったりしている
* けいれんを起こした
誤飲直後は症状がなくても、数時間〜数日後に症状が現れることがあります。
腸閉塞を起こしやすい異物
🪢ひも・毛糸・リボン
特に猫で多くみられます。
腸をたぐり寄せる「線状異物」となり、重篤な腸損傷を引き起こすことがあります。

🧦靴下・タオル・下着
犬で非常に多い誤食です。
自然排泄が難しく、手術が必要になることがあります。
🎾おもちゃ・ボール
胃や腸に詰まり、緊急手術が必要になる場合があります。
🦴竹串・釣り針・骨
消化管に穴が開く危険があります。
🔋電池・磁石
短時間で重篤な損傷を引き起こすため、緊急対応が必要です。
中毒を起こす危険な食べ物
🍇ぶどう・レーズン
急性腎障害を引き起こすことがあります。
少量でも発症することがあり、安全な摂取量は分かっていません。
🧅タマネギ・長ネギ・ニラ・ニンニク
赤血球を壊し、貧血を引き起こします。
加熱していても毒性は失われません。
尿がワインのような赤色になることで気づかれるケースもあります(血色素尿)。

🍬キシリトール
ガムやタブレット、飴などに含まれています。
犬では重度の低血糖や肝障害を起こすことがあり、緊急性の高い中毒です。
🍫チョコレート
興奮、震え、不整脈、けいれんなどを引き起こします。
特にカカオ含有量の高いチョコレートは危険です。
🥜マカダミアナッツ
後肢のふらつき、発熱、元気消失などを引き起こします。
誤飲したら吐かせた方がいい?
ご家庭で無理に吐かせることはおすすめできません。
異物の種類によっては、吐かせることで食道損傷や誤嚥性肺炎を起こす危険があります。
また、時間が経過すると安全に吐かせられなくなる場合もあります。
まずは動物病院へご連絡ください。
当院での対応
当院では、誤飲・誤食に対して以下の検査や処置に対応しています。
* レントゲン検査・超音波検査 (異物の状態を確認します)
* 血液検査 (中毒による内臓への影響を調べます)
* 血液検査 (体に負担の少ないお薬を使い、胃の中のものを吐き出させます)
* 内視鏡による異物摘出 (お腹を開かずに、異物を摘出することができます)
* 外科手術 (腸閉塞や消化管穿孔が生じている場合には緊急的な手術となります)
💡 早期の対応がカギとなります
誤飲・誤食をしてから数時間以内(胃の中にまだある段階)であれば、催吐処置や内視鏡によって、お腹を切らずに解決できる可能性が格段に高まります。

まとめ
異物誤飲・誤食は、犬猫で非常によくみられる救急疾患です。
特に、
✅ ひも類やおもちゃを飲み込んだ
✅ 靴下やタオルが見当たらない
✅ ぶどうを食べてしまった
✅ タマネギ入りの料理を食べた
✅ キシリトール入りガムを誤食した
このような場合は症状がなくても早めの受診をおすすめします。
異物誤飲や中毒は、早期発見・早期治療が予後を大きく左右します。
気になることがあれば、お気軽にご連絡ください。🐾
☎️011-872-7171
札幌市白石区北郷2条13-3-20
札幌総合動物病院きたごう院
獣医師 森文彦