「口臭が強い」「よだれが増えた」「食べにくそう」といった症状で猫ちゃんが来院されました。
口腔内を詳しく検査したところ、口腔扁平上皮癌が疑われました。
猫の口腔扁平上皮癌は、猫の口の中に発生する悪性腫瘍の中でも比較的多い腫瘍です。
初期には
- 口内炎のように見える
- 歯周病のように見える
- 抜歯後も傷が治らない
など、炎症性疾患との区別が難しいことがあります。
しかし、進行すると
- 強い痛み
- 出血
- 食欲低下
などを引き起こし、生活の質(QOL)に大きく影響します。
診断には、視診だけでなく、細胞診や病理検査、画像検査などによる評価が重要です。
また、CT検査によって病変の広がりや骨への浸潤を確認することもあります。
治療としては、
- 外科手術
- 放射線照射
- 抗がん剤や分子標的薬
- 緩和治療(疼痛管理・給餌用チューブ設置)
などを組み合わせながら、その子に合った治療方針を検討します。
特に痛みの管理が非常に重要となるため、当院では麻薬も用いて鎮痛治療を行う場合があります。
「口臭が急に強くなった」「口を気にしている」「食べ方が変わった」などの症状がある場合は、早めの受診をおすすめします。
札幌市白石区北郷2条13-3-20
札幌総合動物病院きたごう院
獣医師 森文彦